双重十字 3rd 模组 - 不幸の連鎖
シナリオデータ
プレイヤー人数:3~5人
PCの消費経験点:0~15点
プレイ時間:3~4時間
必要ルールブック:基本1,基本2,上級,IC(ICはGMが持っていれば問題はない)
その他:PC①はシナリオ開始時点ではオーヴァードではないため注意すること。

トレーラー
昨日と同じ今日。今日と同じ明日。
このままの日々がずっと続くと思っていた。
だが――世界は大きく変貌していた。

きっかけは一つの偶然。少しの不運。
それは儚い日常の終わり、そして非日常の始まり。

運命の歯車は音を立てて回りだす。
少女の儚い願いを乗せて。

シナリオハンドアウト
PC①:N市に住む高校生。非オーヴァード。
PC②:PC①のクラスメイトのUGNチルドレン。
PC③:UGNN市支部の支部長。
PC④:UGNN市支部のエージェント。

PC①用ハンドアウト
ロイス:松原 ほたる(まつばら・ほたる) 推奨感情 P:任意/N:不安
カヴァー/ワークス 高校生/指定なし
その日の夜までキミはごく普通の高校生だった。
日が沈んだ帰り道、キミはクラスメイトの松原ほたるに怪しい男が何かを渡しているのを目撃する。
見られたことに気づいた男の手によってキミは殺された――はずだった。

PC②用ハンドアウト
ロイス:PC① 推奨感情 P:庇護/N:悔悟
カヴァー/ワークス 指定なし/UGNチルドレン
学校からの帰り道。《ワーディング》の気配を感じたキミは現場に急行する。
しかし、そこに既にFHの姿はなく血溜まりに沈むクラスメイトのPC①の姿があった。
だがキミの前で死んでいたはずのPC①はオーヴァードとして息を吹き返した。

PC③用ハンドアウト
ロイス:街で起きている事件 推奨感情 P:尽力/N:脅威
カヴァー/ワークス UGN支部長/UGN支部長
キミが支部長を務めるこのN市で現在奇妙な事件が起こっている。
オーヴァードとして暴れていたはずの若者が数時間後にはオーヴァードとしての力を失っているというものだ。
FHのエージェントを現場近くで見たという報告もある。この件について調査しなければならない。

PC④用ハンドアウト
ロイス:"ギフティア" 推奨感情 P:執着/N:敵愾心
カヴァー/ワークス UGNエージェント/UGNエージェント
オーヴァードが暴れているという情報を得てキミは現場へと向かった。
そこでFHエージェント"ギフティア"、そう名乗る者とキミは交戦した。
彼の目的はわからないがN市で起きている事件の解決の鍵となるだろう。

NPC等について

松原ほたる(オルクス)
PC①、PC②のクラスメイトの少女。
無自覚だがオーヴァードとして覚醒しかけており、異常な不幸体質は彼女の能力のせいである。
その"不幸"をどうにかしたいと願っていたところ、"ギフティア"にRメモリを渡され、使用してしまう。

"ギフティア"(ソラリス/ノイマン)
Rメモリという擬似オーヴァード化装置を研究するFHエージェント。
Rメモリによってオーヴァードと一般人の差異を無くそうと考えているが、実験によるジャーム化など手段は選ばない。
松原ほたるがオーヴァードの適格者である情報を掴み、彼女に接触する。

Rメモリについて
体に差し込むと擬似的にオーヴァードの能力を使えるようになるUSBメモリ。
ただし依存性があり、使いすぎるとジャームになってしまう危険なもの。
ぶっちゃけ仮面ライダーWのガイアメモリ。

《愚者の契約》について
松原ほたるの能力の指向性を自分には幸運を、他者に不運を与えるように変更する。
またシーン10で2回失敗した場合、松原ほたるがRメモリによる暴走の結果ジャーム化する。

オープニング
シーン1(PC④)
解説
PC④と"ギフティア"が接触するシーン。
"ギフティア"は戦闘しようとはせず、PC④が攻撃すると宣言した場合は演出でいなした後、《瞬間退場》でシーンから退場する。

描写
キミはある路地裏でオーヴァードと思われる者が暴れているという情報を得て現場へ向かっている。
キミが現場である路地裏に辿り着くとそこには倒れた少年と怪しい風貌の男がいた。
その男は手に持ったUSBメモリのような何かを懐に入れるとキミの方へ振り向く。

セリフ:"ギフティア"
「……おや、今日は随分と早いご到着ですねぇ、UGN。」
「私は"ギフティア"。願いを、夢を与えるものとしてぴったりでしょう?」
(何をしているのか聞かれたら)「願いを叶える力を与えたのですよ。もっとも、彼には少々荷が重かったみたいですがね。」
「あなたと戦闘をする必要はありませんからねぇ。失礼しますよ」《瞬間退場》を使用してシーンから退場する。

結末
PC④が倒れている少年を保護したらシーン終了。

シーン2(PC③)
解説
PC③がシーン1で保護された少年の検査結果と"ギフティア"について部下から報告を受けるシーン。
希望があればPC④が直接報告したとして登場してもいいだろう。
また"ギフティア"の存在が確認されたのは今回が初めてとなる。

描写
キミは先ほど回収された少年についての検査報告を聞いている。
目撃証言などと合わせれば彼が暴れていたオーヴァードに間違いはないはずだった。

セリフ:部下
「検査の結果は陰性でした。彼はオーヴァードではありません。これで確認できているだけで5件目ですね。」
「その場で"ギフティア"と名乗る男と交戦したPC④によると相手は少年からUSBメモリのような何かを回収したようだったという話です。」
「データベースで照会したところ"ギフティア"はFHエージェントで間違いないようです。恐らく今回の事件は彼が関係しているのでしょう。」
「少年の目が覚めたら詳しい話も聞けるかと思いますが。」

シーン4(PC①)
解説
PC①が"ギフティア"が松原ほたるにRメモリを渡しているところを目撃し、殺されるシーン。
このシーンではPC①はオーヴァードに覚醒していないため、登場しても侵蝕率を上げる必要はない。
松原ほたるはPC①がこのシーンにいたことには後のシーンでPCから言わない限り一切気付かない。
PC①がほたるの姿を見た瞬間に声をかけようとしたら、先に"ギフティア"の《ワーディング》によって行動を制限すること。
"ギフティア"はほたるへRメモリを渡すことを優先し、渡し終えた後にPC①を殺害する。

描写
高校からの帰り道。用事が重なったこともあり既に日は沈んでいる。
家に向かう途中、徐々に人気も少なくなってきた頃に見知った少女の後姿を見つける。
クラスメイトの松原ほたる。その向かいには何やら怪しい風貌の男がいる。
声が聞こえないのでよく分かりませんが男のほうがほたるに何かを渡しているようだ。
ほたるは背を向けていることもあってキミには気づかない。
怪しい男…"ギフティア"は何かをほたるに渡した後、彼女の右腕に機械をあて、操作している。
そして操作が終わり、顔を上げた"ギフティア"とキミの目が合ってしまう。(ここでEロイス《愚者の契約》が使用されている。)
("ギフティア"が《ワーディング》を使う)次の瞬間、キミの体は鉛となってしまったように重く、動かなくなってしまう。
「ありがとうございます。」と微かにほたるの声が聞こえた後、反対側へ走り去っていく。
そして、キミの方へゆっくりと近づいてくる足音が一つ。

セリフ:"ギフティア"
「やれやれ、覗き見とは困った子ですねぇ。」
「無理矢理Rメモリを使わせてもいいんですが、あいにく先程ので手持ちが無くなってしまいましてねぇ。」
「ふーむ、わざわざキミを連れて取りに行くのは少々面倒ですねぇ。」
「仕方がありません。殺しますか。」
懐から取り出した薬瓶の蓋を開けると中身の液体がまるで意思を持っているかのようにキミの心臓を貫く。
「いやぁ、不幸でしたねぇ。先程の彼女も不幸だどうだと言ってましたけど、今日はそういう人間に会う日なんでしょうね。」

結末
PC①の意識は流れゆく血と共に暗い闇の底へ沈んでいく。シーン終了。

シーン5(PC②)
解説
PC②の目の前でPC①がオーヴァードへと覚醒するシーン。
PC①は自動登場とし、このシーンからは登場の侵蝕率を上昇させること。
覚醒の描写に関してはPC①のPLに希望する描写があればそちらに任せるとよいだろう。

描写
潜入している高校からの帰り道。キミは遠くから《ワーディング》が使用された気配を感じ取った
キミが気配の元に辿り着くと既にそこに動くものはいない。あるのは血溜まりに沈むクラスメイトのPC①の姿だけだ。
だがキミの目の前でPC①の胸に空いた穴が瞬く間に塞がり、真っ白だった肌も血色を取り戻していく。
彼はオーヴァードへと覚醒したのだ。どうやら支部へ報告することが増えたようだ。

結末
PC②とPC①がN市支部へと向かったらシーン終了。

ミドルフェイズ

シーン6(PC③)
解説
PC達がN市支部で合流するシーン。PC①,PC②は自動登場。他のPCも登場することを勧める。
描写ではN市支部所属のエージェントがPC①に説明をするが、PC②,③,④のPLがダブルクロスに慣れている場合はNPCの代わりに説明させるとよいだろう。
PC①がUGNに協力する場合も、そうで無い場合もPC②にPC①の護衛と監視の任務が与えられる。

描写
PC②が保護したクラスメイト。検査の結果、どうやら彼はオーヴァードとして覚醒したばかりらしい。

セリフ:UGNエージェント
「N市公立高校のPC①さんですね。これからあなたの置かれている状況について説明をします。」
・レネゲイドウィルス、オーヴァードについて
・PC①がオーヴァードとして覚醒したこと
・UGNとFHについて
(松原ほたるについて)「松原ほたるさん、ですか?PC②さん現場にその子はいましたか?」
(いなかったと答えた)「どうやら彼女は現在N市で起きている事件に巻き込まれてしまっているようですね。」
(怪しい男について)「なるほど。PC④の報告にあった"ギフティア"の特徴と一致していますね。恐らくヤツでしょう。」
「現在このN市ではFHが何らかの計画を行っています。あなたはそれを偶々目撃してしまった。」
「あなたはこちら側の世界に関わってしまった。私達UGNに協力をしてくれませんか?」
(了承する)「ありがとうございます。何かあったらクラスメイトのPC②を頼ってください」
(拒否する)「わかりました。ですがまた巻き込まれる可能性もあります。PC②にしばらくあなたの護衛を頼みますのでご了承ください」

結末
PC①が支部を後にしたところでシーン終了。

シーン7(PC①)
解説
ほたるがPC①を商店街の福引に誘うシーン。クラスメイトであるPC②は登場可能。
ほたるは既にRメモリを使用しており、その効果で自身に幸運を、他者に不幸を無意識のうちに与えている。
描写2で男子生徒の椅子が壊れたのもこのためである。
ほたるに"ギフティア"から何をもらっているのかを聞いた場合、見られていたことに驚くものの、はぐらかす。
PC達がほたるから無理矢理Rメモリを奪おうとした場合、ほたるは逃げ出し、シーン9は発生せずシーン10が発生する。
PC①とほたるがあまり親しくないような場合は間に一般人のクラスメイトを立てるとよいだろう。

描写1
キミがオーヴァードとなった次の日。
いつもと同じように教室で授業の準備をするキミにほたるが話しかけてきた。
なぜか手にはジュースを2本持っている。

セリフ:松原ほたる
「おはよう、PC①くん。」
「あのね、今度の週末に商店街に買い物に行かない?」
「今、商店街で福引やってるんだって。1等とか2等は結構豪華らしいよ。」
(手に持つ2本のジュースを見せながら)「ふふふっ、実は今朝自販機で当たりが出たんだ。だから不幸な私は卒業したの」
「あっ、でも温くなっちゃうしもう一本はPC①くんにあげるね。」
("ギフティア"のことを聞いた)「えっ、PC①くん居たの!?全然気づかなかったな…」
「み、道を教えたお礼にって缶ジュース代をもらってただけだよ。」
(Rメモリを奪おうとする)「嫌ッ!私はもう不幸なのは嫌なの!これはそのために必要なのッ!」(逃げる)

描写2
キミがほたると話していると後ろの方でガタンッ!という大きな音がする。
そちらを見ればどうやら椅子が壊れたらしく、そこに座っていた男子が床に転んでいた。

セリフ:男子
「いってぇ……急に椅子が…」
「あー、完全に壊れてら。ツイてねぇ…こういうのは松原の専売特許だと思ってたんだけどな。」

結末
椅子に座っていた男子は不運だったが幸い怪我は無いことを確認したらシーン終了。

情報収集
・松原ほたるについて① <情報:噂話> 難易度7
PC①のクラスメイトの少女。非常に運が悪く、じゃんけんやくじで勝てない、何も無いところで怪我をする、事故の影響で遅刻してしまうのは日常茶飯事である。
しかし最近、彼女いわく運が良くなったらしく、事実以前のように運の悪い彼女の姿はここ数日見られない。

・松原ほたるについて② <情報:UGN> 難易度9
以前の彼女の運の悪さは異常であり、また微弱ながらレネゲイドの反応が見られていた。
彼女はレネゲイドウィルスの適格者の可能性があり、"ギフティア"が彼女に接触したのも意図的なものがあると考えられる。
・松原ほたるについて② <知識:レネゲイド><情報:UGN> 難易度11
"ギフティア"に渡されたRメモリによって擬似的にオーヴァードの力を得ている。
彼女自身に降りかかっていた不幸は無くなったものの、彼女の周辺ではちょっとした不幸な事故が相次いでいる。

・"ギフティア"について <情報:UGN> 難易度8
現在N市に潜伏するFHエージェント。シンドロームはソラリス/ノイマン。
Rメモリと呼ばれる擬似オーヴァード化システムを開発した研究者。
一般人がRメモリを使用した際のデータを得るためN市でRメモリをばらまいているようだ。
またオーヴァードの適格者が覚醒前にRメモリを使用した際のデータを得るために松原ほたるに接触した。

・オーヴァードの力を失った者について <情報:UGN><情報:噂話> 難易度8
皆、身体検査の結果オーヴァードとして覚醒してはいないが身体の一部に奇妙な痣が刻印されている。
また"ギフティア"と呼ばれる人物に願いを叶えると言われRメモリを貰っていたらしい。

・Rメモリについて <知識:レネゲイド><情報:UGN> 難易度8
オーヴァードの力を失った者に"ギフティア"から渡されていたもの。
形状はUSBメモリのような形をしており、身体に刻印されたコネクターに繋げることで決められたイージーエフェクト程度のレネゲイドを使うことができるようになる。
使用者はオーヴァードとして急に覚醒はしないが、能力を制御することもままならない。
また依存性のようなものがあり、使用し続けることで徐々にレネゲイドと衝動に飲まれていき、最終的にはジャームになる。
Rメモリを取り除くには、使用者が外したいと願うか、使用者の意識を失わせることが必要である。

トリガーイベント

シーン8(PC①)
条件:"ギフティア"について情報収集を行った。

解説
"ギフティア"についての調査を行ったら発生するイベント。
"ギフティア"が再度PC①の前に登場し、実験体としてPC①を拉致しようとする。拒否すると戦闘となる。
なおこのシーンに登場する"ギフティア"は薬品を介して登場した人形である(《声なき声》の演出)
戦闘前に"ギフティア"は退場するため、敵はジャーム:クラスター(基本2P264)×2、ジャーム:トライブ(上級P142)×2の計4体。
PCを1エンゲージとし、前後5mの位置にそれぞれ2体ずつ2つのエンゲージで配置すること。
他のPCにも登場を促すとよいだろう。

描写
キミが下校していると街には不自然に人がおらず、全身に圧迫感のようなものを感じることに気付く。《ワーディング》だ。
キミの目の前の地面から液体が湧き出て人の形を作る。その姿は先日キミを殺したあの男―"ギフティア"のものだ。

セリフ:"ギフティア"
「驚きましたよぉ?まさか死んだことでオーヴァードになっているとは。」
「覚醒してまもないオーヴァード…サンプルとして使えそうですからねぇ。一緒に来てもらいましょう。」
(拒否した)「仕方ありません。無理矢理にでも連れて行くとしましょう。」
パチンと"ギフティア"が指を鳴らすと周囲から少年少女の姿をした化け物達が現れる。
すでにその目に理性はなくレネゲイドの巻き起こす衝動に飲まれている。
「それはRメモリの実験中にジャーム化したサンプルです。この機会に失敗例にも役立ってもらいましょう」
再び"ギフティア"の姿が液体へと戻り、周囲のジャーム達が襲い掛かってくる!(戦闘へ)

結末
戦闘が終わったらシーン終了。

シーン9(PC①)
条件:全ての情報が提示された。

解説
PC①がほたるとの約束通り商店街へ買い物に行くシーン。他のPCたちも登場可能。
ほたるの能力の暴走は強まっており、他者へ与えている不幸は少しずつ大きくなっている。
ほたるが商店街に来る途中に見た交通事故や福引の直後に起こった看板の落下などはほたるの能力の暴走によるものである。
落下する看板に気付くためには難易度7の<知覚>判定に成功する必要がある。成功した場合は被害者を0に抑えられるが、失敗した場合、他の一般人に怪我人が出る。
看板の落下の後、ほたるにRメモリの副作用であることを話したらシーン10へ、話さなかった場合はクライマックスへ移行する。

描写1
約束の週末。キミが少し早く待ち合わせ場所の商店街入り口に到着すると既にほたるの姿がある。
彼女もキミに気づいたらしく、声をかけてきた。

セリフ:松原ほたる
「こんにちは、PC①くん。来る途中大丈夫だった?」
「私が来る途中に後ろでトラックが事故起こしてたから。道路とか塞がれたりしてなかった?」
「前の私だったら、道路が塞がれて遅刻しちゃってたかも」
「それじゃ、今日は買い物楽しもう?」

描写2
キミ達はしばらく色々な店で買い物を楽しんだ後、商店街の一角にある福引所へとやってきた。
どうやらまだ1等や2等は残っているようだ。

セリフ:松原ほたる
「よしっ…せっかくだから目指せ1等で頑張ろうね」
「じゃあ行くよ…」(福引の取っ手に手をかけ回し始める。)

オーヴァードであるキミはほたるがエフェクトを使用していることに気付く。
そして回転する福引の口から出た玉の色は金色。1等を示すものだ。
(<知覚>判定に成功する)キミ達はほたるのエフェクトが福引だけに作用しているのではないことに気付いた。
周囲を警戒すると頭上から嫌な音が聞こえる。その方向を見ればなんと商店街の上に吊ってあった看板が落ちてくる!

セリフ:松原ほたる
「きゃっ!PC①くん、大丈夫!?」
「まさか看板が落ちてくるなんて…老朽化していたのかな。」
(Rメモリの影響であることを話す)「そんな…私が"普通"になりたいって思ったから…?」
「私のせいで…こんな……嫌、嫌ッ!」(走って逃げてしまう)
(Rメモリの影響であることを話さない)「私…不幸は卒業したって思ってたのに…これじゃ……熱ッ!?」(右腕を押さえる)

結末
ほたるが商店街から逃げ出す、またはRメモリが暴走を始めたらシーン終了。

シーン10(PC③)
条件:シーン9でRメモリの影響をほたるに話す。またはシーン7でほたるからRメモリを奪おうとする。

解説
逃げ出したほたるを追いかけて捕まえるシーン。シーン7でRメモリを奪おうとした場合はシーン9の代わりに発生させること。
ほたるを捕まえるには難易度9の【肉体】,<知覚>,<情報:噂話>のいずれか1つに成功する必要がある。
失敗した場合、再度シーンを作り成功するまで繰り返すこと。ただし2回以上失敗した場合、ほたるはクライマックスでジャームになってしまう。

描写
逃げ出したほたるがこれ以上Rメモリの影響を受けてしまったらジャーム化してしまうだろう。それは避けなければならない。
(判定に成功した)無事にほたるに追いつき捕まえることができた。だが彼女は痛みに耐えながら腕を押さえている。どうやら残された時間はあまりないようだ。

セリフ:松原ほたる
「熱い…痛いよう…どうして…」

結末
ほたるを確保できたらシーン終了
クライマックス

シーン11(PC①)
解説
希少な実験サンプルであるほたるの観察を続けるため"ギフティア"はPC達の排除をしようとする。
衝動判定を行い、戦闘へ。敵は"ギフティア"、松原ほたる、ジャーム:クラスター、ジャーム:トライブがそれぞれ1体ずつ。
またほたるは常にバッドステータスの暴走を受けている状態なので注意すること。
ほたるとPC達は同じエンゲージ。"ギフティア"とジャーム2体はPCから5m離れたところで1つのエンゲージとする。
ほたるを救うためにはPC達を排除し、実験の継続を目論む"ギフティア"を倒すことと能力が暴走するほたるの意識を失わせ(HPを0にし)、Rメモリを排出させることの2つが必要となる

描写
無事にほたるは確保した。あとは彼女からRメモリの排出を行わなければならない。
「困りますねぇ。希少なサンプルに手を出されては」
その言葉と同時に感じる全身の圧迫感。"ギフティア"の《ワーディング》だ。

セリフ:松原ほたる
「あなたは…お願いです。これを、外してください。いくら願っても外れないんです。」
「私、私やっぱり"普通"なんていらない、から。前のままの不幸な私でも、いいから…」
(Rメモリによって暴走する)「う、あ、熱い、あああああああああ!」

セリフ:"ギフティア"
「フ、フフフ…駄目ですよぉ?それは私の作ったもの。私の意志でどうとでもなるのですから。」
「あなたはオーヴァードの適格者がRメモリを使用した場合の重要なサンプルなんですよぉ。だからこのままどうなるのか観察を続けさせてもらいます。」
「…そのためにUGNの皆さんにはどいてもらいましょうかねぇ。観察の邪魔ですから!」
パチンと"ギフティア"が指を弾くと周囲から以前と同じようにジャームが集まってくる。
(倒した)「あ、あぁ…私の研究が……」

結末
"ギフティア"とジャーム達を倒し、ほたるをRメモリから解放したらシーン終了。エンディングへ。
ボスデータ

"ギフティア"(ソラリス/ノイマン)
HP / 行動値 / 装甲値 / 侵蝕率
122 / 14 / 3 / 150%

能力値
肉体/2 <回避>1
感覚/3 <射撃>6,<知覚>2
精神/8 1,<意志>2,<知識:レネゲイド>6
社会/6 <調達>1,<情報:FH>4

取得エフェクト(侵蝕率による上昇適用済み)
ノイマン
《コンセントレイト:ノイマン》3,《コントロールソート》2,《勝利の女神》2
ソラリス
《トランキリティ》4,《ポイズンフォッグ》2,《毒の刃》5,《苦痛の矢》3,《タブレット》2,《アクアウィターエ》3
イージーエフェクト
《声無き声》
エネミーエフェクト
《瞬間退場》2,《加速する刻》2,《状態復元》2,《生命増強》3

コンボデータ
・ポイズンバレット
マイナー:《毒の刃》+《苦痛の矢》
メジャー:《コンセントレイト:ノイマン》+《コントロールソート》+《トランキリティ》+《ポイズンフォッグ》
オート:《タブレット》
判定:17dx7+6,ダメージ:Xd10+10
効果:範囲(選択),1シナリオ2回まで,HP-3点

・勝利の女神
オート:《勝利の女神》
効果:達成値+6,1ラウンド1回

・アクアウィターエ
オート:《アクアウィターエ》
効果:戦闘不能を回復し、HPを30点まで回復。1シナリオ1回。

所持Eロイス
《愚者の契約》《破滅の足音》《傲慢な理想》

戦闘プラン
"ギフティア"は最初のセットアッププロセスでほたるに《破滅の足音》を使用する。規定のターンとなればほたるは死亡する代わりにジャーム化する。
ただし、シーン10で2回判定に失敗した場合ほたるは最初のセットアッププロセスで"ギフティアの"《愚者の契約》によりジャーム化するため《破滅の足音》は使用しない。
最初の行動で【ポイズンバレット】を使用し、もっとも人数が多いエンゲージを攻撃する。以降は《ポイズンフォッグ》,《タブレット》を除いた攻撃で最もロイスが多い対象を狙い攻撃する。
戦闘不能になった場合《アクアウィターエ》を使用して復活し、《加速する刻》,《傲慢な理想》によるシーン攻撃を行う。

松原ほたる(オルクス)
HP / 行動値 / 装甲値 / 侵蝕率
60 / 10 / 1 / 100%

能力値
肉体/2 <回避>1
感覚/2 <知覚>1
精神/6 4,<意志>2
社会/4 <情報:噂話>2

取得エフェクト
オルクス
《コンセントレイト:オルクス》3,《大地の牙》4,《大地の加護》3,《要の陣形》2
《支配の因子》2,《隆起する大地》2《支配の領域》2,《妖精の手》2,《領域の盾》2
エネミーエフェクト
《生命増強》1

コンボデータ
・不幸の連鎖
メジャー:《コンセントレイト:オルクス》+《大地の牙》+《大地の加護》+《要の陣形》
判定:12dx7+4,ダメージ:Xd10+12
効果:対象3体(2回まで),ドッジのダイス-1個

・支配の因子
セットアップ:《支配の因子》
効果:ラウンド中対象の攻撃力を-10。1シナリオ1回。

・隆起する大地
オート:《隆起する大地》
効果:適用されるダメージを8点軽減(1ラウンド1回)

・支配の領域
オート:《支配の領域》
効果:判定中のダイスの目を1つを1に変更する。1回の判定中1回。1シナリオ2回。

・妖精の手
オート:《妖精の手》
効果:判定中のダイスの目を1つを10に変更する。1回の判定中1回。1シナリオ2回。

・領域の盾
オート:《領域の盾》
効果:対象にカバーリングを行わせる。1シーン2回。

戦闘プラン
ほたるは最初のセットアップで《支配の因子》を使用。
通常攻撃で【不幸の連鎖】を使用し、ロイスの多いPCを優先的に狙う。
自分への攻撃は同エンゲージ内にジャーム:クラスターかジャーム:トライブがいた場合は《領域の盾》を、居ない場合は《隆起する大地》を使用する。
エンディング

シーン13(PC③)
解説
PC③、PC④のエンディング。霧谷雄吾に事後報告をするシーン。
PC①と松原ほたる両名がN市支部預かりのオーヴァードとなる。

描写
キミ達はモニター越しに霧谷雄吾に事後報告を行っている。

セリフ:霧谷雄吾
「ご苦労様でした。皆さんの活躍によりFHの暴挙を止めることができました。」
「PC①と松原ほたるの両名はオーヴァードとして覚醒してしまったようですね。今後はN市支部でレネゲイドの制御等を身につけさせてあげてください。」
「それではこれからもN市をよろしくお願いします。」

結末
霧谷の言葉にPC③、PC④が言葉を返したらシーン終了

シーン14(PC①)
解説
PC①、PC②のエンディング。場所は学校。検査や治療が終わり、再び学校に来たほたるを迎える。
ほたるはオーヴァードとして覚醒しており、N市支部でレネゲイドの訓練を受けることが決まっている。これは彼女からの希望でもある。

描写
あれからほたるはしばらくUGNの病院施設に収容された。
検査の結果、彼女はオーヴァードへ覚醒してしまっているため、しばらくはN市支部でレネゲイドの訓練を受けることになっている。
今日は無事に退院した彼女が久しぶりに学校へ復帰する日となっている。
ほたるがガラッと教室のドアを開け、ようとするもゴミ箱が引っかかって開かない。かつては見慣れた光景だ。

セリフ:松原ほたる
(ゴミ箱をどける)「うぅっ…ありがとう」
「あ、あのね。PC①くん、PC②さん。色々と迷惑かけちゃってごめんなさい。」
「それとね、その、ありがとう。助けてくれて。」

結末
ほたるが二人に感謝の言葉を伝えたらシーン終了。

経験点
本シナリオの「シナリオの目的を達成した」の項目は以下の通りとなる。
 →松原ほたるの暴走を止めた:3点
 →ほたるがジャーム化していない:5点
Eロイス:《破滅の足音》《愚者の契約》《傲慢な理想》:3点

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